74歳のペリカンはパンを売る。を見ました

公開日2017/10/7
鑑賞日2021/11/17

どうもヤマシンです。今日は東京浅草の老舗パン屋さんペリカンを取材したドキュメンタリー映画を鑑賞しました。このパン屋さんを僕は知りませんでしたが、見事にペリカン食パンのオンラインストアを覗く結果になりまして、ただ一斤以上での販売だったので食べ切れる自信がなく今のところ保留にしているのですが、そんな風に思っている人がたくさんいるのかもしれません。

物語はとくにこれといって触れることがないような、淡々とパンを作る姿や、買いに来たお客さんのインタビューなどが入り乱れる感じで、波風立つことのないのんびりした映画でした。ペリカンではバターロールと食パンの二種類しか売られていなくて、これがパン業界の中ではとても珍しいようで、通常は80種類くらいみたいな話を知って、そうなんだぁと思いつつ、そうと知ればますます食パンのことが気になっていく。「私は好きなものしか食べないようにしているの。そんな私が毎日食べてるのがこのペリカンの食パンなの。」と、厳選して選んだ食器や家具だけに囲まれた部屋で暮らす、知的で、美味しそうなものをたくさん食べてきているような佇まいの女性が、ペリカンの食パンを網で焼いて、美味しそうなバターと美味しそうなジャムを塗って食べてる映像が、貧乏ゆすりを誘います。

ごはんがおいしい映画といえば『南極料理人』(2009)のドデカエビフライが印象深かったり、仙台の老舗BARを記録したドキュメンタリー映画『YUKIGUNI』(2019)のカクテルを見ときは今すぐ行って飲んでみたいなぁと思ったりしたものですが、どれもやっぱり実際に同じものへたどり着くことはなくて、結局寂しくなった口を満たすために冷蔵庫にある漬物とか海苔をパリパリ食べたりなんかして終わるのですが、今作は違うようです。ネットの時代に生まれてきてよかったぁ。

ペリカンの3代目店主はゆっくりどっしりと喋るのに対して、4代目店主は先走りがちな喋り方をしていて、喋る速度に勝手に時代の移ろいを感じてみたり、小麦は体によくないと巷ではたくさん耳にしますが、ペリカンで食パンを購入する人たちを見てると、好きなものを好きといって楽しむ姿に一つの幸せの定義を見出せたり、のんびりしている映画だからこそゆっくり自分と映画とを対話させることができて、いつもとは違った心地よい時間を過ごせました。

食パンが、作る職人によって異なるように、見てよかったと思える映画も、人によって当然異なるとは思いますが、食パン好きであれば見ておいてもよい映画なのかなと、思いました。☀️

 

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満足度★★★★☆