テルマエ・ロマエを見ました。

公開日2012/4/28
鑑賞日2021/11/19

満足度★★★★☆

どうもヤマシンです。

阿部寛演じる古代ローマ帝国の浴場設計士ルシウスが現代の日本にタイムスリップして、日本の風呂文化を学んでいくお話で、古今東西老若男たくさんの裸を目にすることが可能でして、当然みなタオルで隠してるのですが、やはりタオルの向こう側が気になります。

小学生のときに警察の交通訓練で、頭に機械を装着して、自分の目線をレーザーポインターが教えてくれる、VR体験型の講習があって「ほら、運転中無意識にこんなところを見てるんですよ〜だからしっかり右左確認することが大事です。」的なことを教わった記憶があるのですが、その機械を装着して『テルマエ・ロマエ』をみていれば僕のレーザーポインター古代ローマ人のちんぽに集中していて「ほら、鑑賞中無意識にこんなにちんぽを見てるんですよ〜だからしっかり目をそらすことが大事です。」と注意を受けていたところでした。

僕が実際に銭湯に行ってもそんなにジロジロみたことはなく、なんで映画になると見てしまうのだろうと思うと、一つは自分のを見られる可能性があるかないかの違いだなと思います。映画では一方的に見れるのに対して、銭湯では見た分見られ返す可能性があります。孫子の兵法より、「戦わなければ負けはしない」わけなので、見ることはリスクでしかありません。もう一つはお金を払っているからでしょう。銭湯はお風呂で気持ち良くなれたら元は取れますが、映画はとにかく写っているものを少しでも多く見て払ったお金以上の得をしたいという気持ちが働くので、「少しでも多くのちんぽを見ておかないと!」みたいな気持ちになります。そんなわけで見てしまうのですが、量が多すぎて目が足りませんでした。『メランコリック』(2019)みたいに銭湯で殺人事件が発生するのも面白かったりしますが、シンプルに裸体が入り乱れる銭湯映画も良いもので、あまり当たる機会もないのでなんだか得した気分になりました。

しかしながら驚いたのは何十人というガタイのいい外国人の中にいても全く引けを取らない、というか圧勝していた阿部寛の風貌で、ローマ人といえばローマ人だし、日本人といえば日本人だし、漫画のキャラクターといえば漫画のキャラクターだし、もう何にでも阿部寛で、椿三十郎三船敏郎以来の衝撃で、対等するヒロイン役の上戸彩は超男子人気のある高嶺の花的存在であるはずが、磯野を追いかける花沢さんくらいにしか思えない。阿部寛は作品中では精力のない男性として描かれていて、妻に子作りのために精力増強料理を振る舞われたりするのですが、もし阿部寛が精力を増強しなければいけないのなら、この映画を見てしまった僕は朝昼晩毎日かたつむりとヤギの睾丸を食べなければならず、お弁当の一段目に白飯、二段目に睾丸とかたつむりを入れて、ちょっと海苔とかチーズとかで覆って隠したりして、食べる時もお弁当から口に運ぶまでの間にハシで挟んでいる睾丸やかたつむりがバレるとまずいので、ピークの指揮者くらいのスピードで食べなければいけなくなるので、阿部寛を精力のない男性として描くのはきびしいです。

アンダルシア 女神の報復』(2011)をみたときにあまりにもちゃちい映像に「海外で日本映画をとることは一生無理なのかもしれない」と絶望的な気持ちになったのですが、今作ではすごい!とまでは思わなかったにしても、ちゃんと日本とローマを行き来した感覚を味わうことができたのは予想外の収穫でした。漫画っぽいコミカルな印象が全編に渡りあって、それが僕の見る姿勢を柔軟にさせてくれたのかもしれません。それでいうと日本側のおじいちゃんたちがまあすばらしくて、一発目に出てくるおじいちゃんは、世の中のありとあらゆる雑念から開放され俗世間とは異なるフィールドで生きている、お金ではなくて、お花で物を交換して、「ありがとう」と「ごめんね」だけで全部のコミュニケーションが成立する世界で生きているような奇跡の人物にしか見えず、あの阿部寛と風呂場で対峙すると、範馬勇次郎郭海皇の攻防を見ているようですごく興奮しました。

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