それでも僕は映画を見る〜ヤマシンの映画ブログ〜

映画の感想を書くことを生き甲斐とした男のブログでございます。

『ラストナイト・イン・ソーホー』(2021)

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鑑賞日:2021/12/14
天候:晴れ
時間帯:昼
場所:映画館
見た映画:『ラストナイト・イン・ソーホー』(2021)/イギリス/監督エドガー・ライト

⚠︎まだ見てない方、今作が好きな方は読まないことをオススメします。

僕にとっては嫌いな映画となりました。
作品に非はありません。

元気になる映画を見たかった。
ザッツオール!

なんとも自己中心的な感想である。
劇場でバイトしてたとき『ネオン・デーモン』を見たおばちゃんから「思ってたより残酷だったじゃない、どうしてくれるの」とクレームの電話を受けたことを思い出した。
「思ってたより元気にならなかったじゃない、どうしてくれるの」
僕はおばちゃんである。

元気が出る映画が好きだ。
その定義はかなり曖昧だけど、鼻水垂らしてワクワクできれば基本的に満足なのだ。
とくに今、2週間に1回くらいやって来る、何もかも放っぽり出して流れるプールで浮き輪をつけて流れていたいモードの僕にはそういう映画が必要なのだ。

かっちょいいなぁと思う音楽や色彩、びっくりシーン、おっぱいはあった。
それはありがたい。
「主人公エロイーズのおっぱい」…ありがたい限りである。
別の元気は出た。
現実と幻覚の境目がものすごい手数とこだわりで表現されていて、驚いた。
過去作同様、今作でも、エドガー・ライト監督らしい世間への偏った眼差しが、カメラを通して反映されていた。
才能×経験×努力を感じた。

しかしエロイーズの一連の物語から、僕の求めるガンバレニッポン的元気を頂戴するためには、いくつかの考察を乗り越え、無理くり想像力を行使しなければならなかった。
流れるプールモードの僕にとって、その工程はゲンナリなのだ。
ナマケモノに努力はできない。
寄り添ってほしかったのだ。
キショいだろう。
幻覚とか幽霊とか、あまり興味がないというのも一つの要因かもしれない。
元気になれなかった。

ほんとうに人間の気分というのは適当なものだ。
感想を発信していながら言うのはラリっているが、人の感想とか何もあてにならない。
「好き」か「嫌い」かどちらかを決め、あとはああだこうだスーパーの天ぷらの衣みたいに付け足しまくっているだけのことである。
自分では理論立てて好き嫌いどちらか確実な答えを出しているつもりでも、それが100%の確固たるものであるわけはない。
破局したカップルは、元々好き好き同士だったのに嫌いになっている。
僕の父は、勉強嫌いだったが今は歴史ドラマが大好きになっている。
100%の好き嫌いなんて存在しない。
人間の好き嫌いを語る感想なんてあてにならない。

だから僕の感想も漏れなくあてにならない。
その中でも答えを出すのなら、劇場を出た後、元気にならなかったなぁ、である。
しっかり観客と向き合ってくれている映画だとは思った。
愛されるべき作品だ。
僕が流れるプールモードだったからこんなことになった。
このモードで『ヴェノム2』を見ていればよかった。

まあ要するに、元気が出なかったから嫌いというアンパンマンを見た子供みたいな感想である。
どうしようもないのである。

エドガー・ライト監督の過去作品は、元気が出る作品が多い。
だから好きな監督だ。
僕はどんな状態でも元気をもらえる『ホット・ファズ』みたいなデカビタ映画を作るエドガー・ライト監督がとくに好きなのだろう。